エクスキューズ・ミー

「言い訳」をテーマに書いています。

「道に迷うこと」への言い訳

スマートフォンで地図のアプリを起動する。目的地を入力して歩き出す。
迷う。どういうことだ。
矢印が指している方向へ歩いているはずなのに。

「道に迷う」と書くと、前述したようなそのままの意味の他に「生きる上での進路に悩む」ということも表現できる。
人生の岐路に立ち、自分はここからどこへ向かうべきなのか悩む、といった感じだ。
「人生の目的地」と言うと格好良く聞こえるが、自分が辿り着くべき場所が見えている者は決して多くない気がする。
そして、目的地を知っている者であっても必ず迷うのだ。夢に向かってまっしぐら、というわけにはいかない。

遠回りをした方が人生は豊かになる。
そんなことを知った風に言う者もいるが、彼らは得てして成功者だったりするので、あまり参考にはしたくない。
人間は成功よりも失敗から学ぶものだ。
最短ルートを進みたい。そう思っているはずなのに、気付くとまた道に迷っている。

信じてもすぐに迷う。
それでも歩き続けなければならない。
どこへ行こうと、私は私だ。
ところで、ここは何処だろう?